在り処
どれだけ考えてみても答えが見つからないんでしょうだけどねどれだけでも考え続けようだって知っているんでしょう考えないことの愚かさを考えることの価値をそして知ってしまったでしょう答えの在り処を
View Article不自由さ
ねぇ 君は自由だよ どうして自由にそらを飛ばないのかい? 君に失うものなんてないはずだよ ねぇ 君は自由だよ どうして答えを見て見ぬふりするんだい? 君は自由になりたいんでしょ ねぇ 君は始めから自由だよ
View Article空虚
そう 君は自由なんてはじめから望んでなどいなかったんだね 制限されることに心を許していたなんて拘束されることに快感さえ感じていたなんてひとつ自由を失ったときは何かを手に入れたとき ひとつ自由を手に入れたときは何かを失ったとき もうからっぽだね
View Article横切り猫
人とうまく関われないのは今に始まったことじゃない自分以外の人間なんて猫が横切るのとなんらかわらない一瞬立ち止まり少しだけ振り向いてあとは振り向きもせずに全速で去っていくだけさ
View Article矛盾仮説
なぜひとを殺してはいけないのかひとはひとを殺せるんだよひとを殺すのを恐れているだけさひとに殺されるのを恐れてるだけさ王は民を守るために殺すの恐れてはいけない兵は矛に貫かれるのを恐れてはいけない君は花をも虫をも殺してきたはずさひとも殺せる
View Article夏の終わり昼の終わり
今年は夏がやって来ないあたしの嫌いな夏 やっと叶った 次は昼がやってこないそんな時が来るだろうかあたしの嫌いな昼 叶うだろうかずっと願ったことは希みがなくなることだから
View Article100億年の夢
ひととひとはいつか必ず分かりあえるとあたしは信じてるでもひとの一生はあまりにも短くあまりにも儚い望んだことの1ppmすら選んだことの1ppbすら 達成することなくあたしは生涯を終える
View Articleなりたいもの
時々考えるどうすれば子供になれるだろうかと本気で考える小さいころはよく聞かれた大人になったら何にないたいかとあたしはいつも即答した大人にはなりたくないと今はもう将来のことを誰かに聞かれることは無いそれでも本気で考えている子供になる方法を
View Article目が覚めない夢を見よう
どんな夢を見ていても刻が満ちれば覚めてしまうほんの一瞬温かさに包まれてたとしても瞬きする間も与えられず冷めてしまう 夢の中こそがあたしの夢眠りの中へどうせならば目が覚めない夢を見よう
View Article不確実性記憶
何が本当だったのか何が大事だったのかすべてが曖昧ですべてが不確実ほんの少し前のことのはずなのに僅かにしか思い出せないあたしの気持ちですらここに留め置くことが出来ない記憶は塗り重ねられ意識は薄れゆく
View Article客観性自分
物心ついた頃からあたしは何も変わっていないあの頃からあたしには思い出が無い思い入れる出来事も思い入れる出会いもただただ希薄で思い出を持ちたくない客観的に自分を眺めているだけのそんなあたしがいた何も思い出せないのはきっとそのせい今もあたしには思い出が無い
View Article脆さと儚さ
いつもあたしはあたしを遠くから見つめるそもそも感情は不要なものだ好きでもないし嫌いでもない大切でもないし粗末でもない不用意にあたしはあたしを直視しようものならそもそも掛け替えは不要なものだと気付かされる存在が希薄なことはむしろ尊いことだ
View Article未来写真
写真を整理するのは苦手だだってそこには過去に見てきたものしか写されていないからどこにも未来は写っていない写真に収めた時点で今刹那があっという間に過去に変わる過去を触れたくないあたしがいるから写真を整理するのが苦手なのだすべて納得したすべて納得できたとりあえず今はただの磁気データの羅列としておやすみ
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